MacにPython3をインストールする方法

MacにPython3をインストールする方法をおしえて
具体的なコマンドで詳しく解説します。

Pythonには、大きくわけて、Python2系と Python3系の二つのバージョンがあり、大きく異なっています。
これからPythonをはじめる方は断然Python3系がおすすめです。

参考:Python2系と Python3系の違いとは?

今回は、MacにPython3をインストールする方法を解説します。

Python3をインストールする方法の種類

Python3をインストールする方法は大きくわけて2通りです。

  • ホストOSにインストールする方法
  • 仮想環境のゲストOSにインストールする方法

参考:ローカル開発環境とは?仮想マシンとは?

初心者は、ホストOSにインストールする方法からチャレンジしましょう。

プロのITエンジニアの開発現場では、本番のサーバー環境に近い仮想環境を用意するのは当たり前です。
しかし、全くのプログラミング初心者は開発環境の構築そのものが大きなハードルとなってしまいます。

MacPCの環境

今回は、以下のMac環境にPythonをインストールします。

MaxOS Sierra 10.12.6

環境の場合、同じ手順でもうまくいかない場合があるのでご注意ください。

現在のPythonのバージョンの確認

Macには最初からPython2系がインストールされています。
ます、以下の方法でMacインストールされているバージョンを確かめてみましょう。

ターミナルを起動します。
ターミナルとは、文字列でパソコンを操作するためのツールです。
(ターミナルのフォルダ:アプリケーション➔ユーティリティ➔ターミナル)


pythonのバージョンを確認するには、「python –version」と入力し、enterキーを押します。

python --version
python 2.7.10

「python 2.7.10」がインストールされていることが確認できました。

バージョン確認は省略した「python -V」でもチェックできいます。
どちらを使ってもかまいませんので、覚えて起きましょう。

python -V
python 2.7.10

今回はPython3系をインストールしていきます。

homebrewのインストール

homebrew

homebrew

Python3のインストールを簡単に行うための、準備として、「homebrew(ホームブリュー)」を導入します。
homebrewとは、Macのターミナルから簡単なコマンドでソフトウェアをインストールできるようにするためのソフトです。
このような機能を持つソフトは総称して「パッケージ管理ソフト」と呼ばれます。

↓以下のコマンドでhomebrewをインストールします。

$ /usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"

↓正常にhomebrewがインストールできたか確認するために「brew –version」コマンドを実行します。

brew --version
Homebrew 1.3.0

「Homebrew 1.3.0」がインストールされていることが確認できました。
バージョン情報が返ってくれば、正常にインストールできています。

Homebrewに詳しい導入方法は、「MacにパッケージマネージャーHomebrewをインストール【初心者向け】」を確認してください。

homebrewでpython3をインストール

↓パッケージ管理ソフトhomebrewを使って、以下のコマンドでpython3をインストールします。
パスワードを聞かれるので、Macにログインするときのパスワードを入力します。

sudo brew install python3
Password:

↓「.bash_profile」に書き込みます。
bashファイルとは、ログインしたときに読み込まれる設定ファイルのことです。
以下のコマンドでテキストエディタ「vim」を使い、「.bash_profile」を開きます。
「vim」とは、ターミナル上で使えるテキストエディターのことです。(参考:Vim 入門

vim ~/.bash_profile

↓テキストエディター「vim」には、モードという概念があり、起動した状態はノーマルモードです。
ファイルを編集するときは、キーボードの「i」キーを押し、インサートモードに切り替えます。
インサートモードに切り替わると画面の左下に「INSERT」と表示されます。
この状態で以下を記入します。

export PYENV_ROOT=${HOME}/.pyenv
 if [ -d "${PYENV_ROOT}" ]; then
 export PATH=${PYENV_ROOT}/bin:$PATH
 eval “$(pyenv init -)”
 eval “$(pyenv virtualenv-init -)”
 fi

記入が完了したら、「ControlC」を押して、 ノーマルモードに切り替えます。
キーボードで「:wq!」と入力し、内容を保存し、vimを閉じます。
すると、元のターミナルの画面に戻ります。

homebrewでpyenv(ピーワイエンブ)をインストール

次に、Pythonのバージョン管理を行うため、pyenvをインストールします。
pyenvの読み方は「ピーワイエンブ」です。

Pythonには、大きくわけて2系3系のバージョン分かれていて、それぞれコードの書き方が違います。
pyenvは、Pythonの2系3系の切替だけでなく、さらに細かいバージョンの切替ができます。
ディレクトリごとにpythonのバージョンを切り替えることもできます。

↓パッケージ管理ツール「homebrew」でバージョン切替ツール「pyenv」をインストールします。

brew install pyenv

パスを通す

↓「pyenv」コマンドを使えるようにするため、パスを通します。
「vim」 エディタで設定ファイル「.bash_profile」を開き、環境変数を記入してpyenvのパスを通します。

sudo vim .bash_profile

頭の「sudo」は管理者として、実行するためのコマンドです。
「vim」はファイルを開くとき、編集するときのコマンドで、「.bash_profile」開く対象のファイルです。

「vim」起動したときは、「ノーマルモード」です。
編集するために、キーボードの「i」キーを押して、ノーマルモードからインサートに切り替えます。
画面左下に「INSERT」と表示されたら編集できる状態になるので、下記を追記します。

export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init -)"

記入が完了したら、「controlc」を押して、 ノーマルモードに切り替えます。
キーボードで「:wq!」と入力し、内容を保存し、vimを閉じます。

↓以下のコマンドで「bash_profile」再読込を行います。

source .bash_profile

これで、pyenvのインストールと、パスを通す作業は完了です。

Python3系のインストール

次にPython3をインストールしていきます。

インストールできるPythonのバージョンを確認

↓バージョン切替ツールpyenvを使って、インストールできるPythonのバージョンを確認します。
pyenv install --list」コマンドを実行すると一覧で表示されます。

pyenv install --list
Available versions:
 2.1.3
 2.2.3
 2.3.7
・
・
・
3.6-dev
 3.6.1
 3.7-dev

末尾に「-dev」がついているのは、開発版です。
今回は、最新の安定版の「3.6.1」をインストールしていきましょう。

Python3.6.1をインストール

↓次のコマンドでpyenvでPython3.6.1をインストールします。

pyenv install 3.6.1

↓「Installing Python-3.6.1…」と表示されてところまでで一旦止まりますが、時間がかかる場合があるので待ちます。

pyenv install 3.6.1
Downloading Python-3.6.1.tar.xz...
-> https://www.python.org/ftp/python/3.6.1/Python-3.6.1.tar.xz
Installing Python-3.6.1...

Installed Python-3.6.1 to /Users/takanori/.pyenv/versions/3.6.1」と表示されたらインストール完了です。

Pythonバージョン確認

↓「pyenv versions」コマンドでバージョンを確認します。
「system」はMacにデフォルト(初期状態)でインストールされているPythonを表します。
*」印がついているのが、現在適用されているバージョンです。

pyenv versions
* system (set by /Users/ユーザー名/.pyenv/version)
 3.6.1

この例では「system」、つまり最初に確認した「python 2.7.10」が適用されている状態です。

python3.6.1に切り替え

↓バージョンの切替を行います。
pyenv global」コマンドを使い、今回は「3.6.1」に切り替えます。
global」はバージョンをシステム全体に反映するためのコマンドです。
コマンドを実行して特に何もエラーメッセージがでなければOKです。

pyenv global 3.6.1

pyenv versionsでバージョン確認します。

pyenv versions
 system
* 3.6.1 (set by /Users/ユーザー名/.pyenv/version)

すると、「*」印が「3.6.1」についているので、「3.6.1」切り替わったことが確認できました。

ちなみにデフォルトのバージョンに戻す場合には、次のコマンドを実行します。

pyenv global system

このようにpyenvでは複数のpythonのバージョンのインストール、切替ができます。

Python3で” hello World”を表示してみよう!

Python3がインストールできたら、お約束の” hello World”を表示させるプログラムを書いてみましょう。
詳しい方法は「MacOSでPython3系で” hello World”を表示してみよう!【超初心者向け】」で解説しています。

最後に

MacにPython3をインストールする方法を解説しました。

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